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空き家の管理をするときには、建物と同じく、庭の管理も非常に重要になります。人の手が入らない空き家の庭は、すぐに雑草が覆い尽くすからです。

庭の雑草をきちんと管理せず放置すると、どんな問題が発生するのでしょうか?
まず雑草の生えた庭は、虫達の格好のすみかになります。
「カメムシが大量発生し、産卵期には家の外壁や洗濯物に卵を産み付けられた」、「蚊が大量発生し、家の中に侵入してきた」など、周辺の家から苦情が寄せられることにつながります。
また、虫だけではなく野良猫やその他小動物のすみかとなりやすいため、衛生環境が悪くなることが心配されます。秋には枯れた草が燃えやすくなり、タバコのポイ捨てなどにより火事が起こることもあるようです。
そして雑草の生えた家はすぐに空き家とわかるため、ゴミの不法投棄、空き巣に狙われたり、不法侵入されたりといった事件につながりやすく、地域の治安の悪化を招くことになります。
また、雑草が生えていることで建物の美観を損ね、貸出、売却などのチャンスを逃してしまうことも予想されます。

雑草が引き起こす問題の多さから、例えば三重県の名張市では、08年4月から、複数回の勧告・命令によって雑草の対策が行われない場合には、所有者の指名を公表し、行政代執行によって、強制除草するという「名張市あき地の雑草等の除去に関する条例」を制定するなど、自治体も空き家、空き地の雑草対策に動き出しています。

では空き家の雑草をどのように管理したらよいのか、次回のコラムでご紹介したいと思います。

空き家王子.COM 代表 早水 大輔