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空き家となった住宅の取得原因は、相続が半分以上を占めます。
取得した住宅をなぜ解体、売却などの処分をせず空き家のままにしているのかというアンケートでは、「物置として必要だから」「解体費用をかけたくないから」「将来自分や親族が使うかもしれないから」など様々な理由が挙げられています。
しかし、そういった理由の他に、特に自分が生まれ育った実家を相続した場合など、“住宅への愛着”により、処分、もしくは誰かに貸すこともできないでいるということが多いようです。

「実家を残して、正月に親戚で集まる場所にしたい」「愛着のある家を誰かに貸すのは抵抗がある」という気持ちは理解できますが、空き家のままおいておけば、建物の痛みとともに家の資産価値も下がってしまいます。やがてボロボロの状態になって、周辺からも疎まれるような空き家になってしまうのは避けたいものです。

そのためには、両親が元気なうちから、実家を今後どうしたらいいのかということをよく話し合っておくことが必要になるでしょう。一度相続してしまうと、処分するにも煩雑さが先に立ち、つい先送りにしてしまうことも多いと聞きます。いずれは売却するのか、賃貸に出すのか、その際にはどういう手続が必要なのか。また空き家にした場合にどんな管理が必要でどのくらいお金がかかるのか。家族と話し合い、皆が納得できる方法を探しておくことで、いざ相続をしたときに空き家のままにしない選択をすることができるのではないでしょうか。

空き家の取得原因、空き家のままにしている理由についてのアンケートは、国土交通省の「空き家等の現状について」に基づく

空き家王子.COM 代表 早水 大輔