全国の空き店舗の実態はどうなっている? その2
前回のコラムでは、日本の商店街の空き店舗の状況についてみてみました。
では、商店街の空き店舗はどのくらいの期間空いたままになっているのでしょうか?
<空き店舗になってからの経過年数>
出典:消費者庁「商店街空き店舗実態調査報告書」
空き店舗となっている期間は5年以上が38.8%と大きな割合を占めています。
次に空き店舗の所有者の意向について見てみましょう。
<空き店舗の賃貸・売却意向>
賃貸・売却の意向があるのは33.8%です。これを上のグラフと突き合わせて見ると、ちょうど「空き店舗になってから3年未満」の占める割合が33.9%とほぼ一致します。ここから推察されるのは、3年以上空いている店舗は、新たなテナントを探すという動きがされていないのではということです。
埼玉県の調査結果を見てみても、「自発的に空き店舗にしている」という理由で空き店舗になっているところがあることがわかります。
<空き店舗が続いている原因>
平成28年度埼玉県商店街経営実態調査報告書「商店街の今とこれから」
最近では、空き店舗を借り受け、リノベーションをしてシェアオフィスや店舗に作り変える会社があり、貸主は自分で工事代の負担なしに賃料だけを受け取るというビジネスモデルや、定期借地権を利用した再開発など、さまざまな手法があります。また各自治体でも商店街支援のためにさまざまな援助制度を設けています。同調査では商店街の70%が空き店舗に関して何の働きかけもしていない、と返答しています。賃貸の意向のないオーナーたちにこのような方法があるという情報提供などの働きかけをすることで、少しでも空き店舗を減らす可能性があるのではないでしょうか。
次回のコラムでは、具体的に空き店舗をどのように生かしていくのかを考えて見たいと思います。
― 空き家王子.com 代表 早水 大輔 ―
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