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「空き家対策措置法」が施行されたことにより、市町村は空き家の所有者に対し、修繕の勧告や命令を促す権利を得ることとなりました。

勧告を受けると、固定資産税の優遇を受けられなくなるばかりか、もし命令に違反したら、50万円以下の過料に処され、強制撤去させられてしまうことも。では、この「特定空き家」とは、どの様な状態の建物を指すのか、以下で詳しく解説しましょう。

 

特定空き家の条件は、以下4つの定義に分けられます。

まず1は、「そのまま放置すれば、倒壊等著しく、保安上危険となる恐れのある状態」を指し、部材の破損や基礎の不動沈下などによる、建築物の著しい傾斜、基礎と土台の破損、変型、腐朽など、建築物の構造耐力上主要部の破損などが例示されています。

そして2は、「そのまま放置すれば、著しく衛生上有害となるおそれのある状態」を指し、浄化槽の破損により臭気の発生、ごみの放置、不法投棄による臭気や害虫の発生などが例示。

次の3は、「適切な管理が行われていないことにより、著しく景観を損なっている場合」として、景観法に基づき策定した景観計画や都市計画に適合しない状態になっていたり、屋根や外壁、さらには外から見える部分が大きく痛んで見えていたりする状態のことを指しています。

そして最後の4は「その他周辺の生活環境の保全を図る為に放置することが不適切である状態」として、立木の腐朽や倒壊などにより、枝葉が近隣の道路などにハミ出している状態や、動物が棲みつくことによる周囲の影響、さらには不審者の侵入が容易である状態などが例示されています。

これらの何れかに該当する建物を「特定空き家」と定義することを覚えておきましょう。

空き家王子.COM 代表 早水 大輔