20170605

前回紹介したのは、塗膜剥がれやひび割れから、雨漏りによるシロアリ被害に発展してしまうことに対する警鐘でした。

それを読んで「ウチは大丈夫」と安心した方も少なくないでしょう。

つまり「木造じゃなくて鉄筋コンクリだから問題ない」と思ってしまった方々です。

言ってしまうと、それは大きな間違いです。

コンクリートという素材は、木材よりも雨に弱い材質だと言われています。

確かにコンクリートは丈夫で加工が容易のため、ビルやダムなどにおける大型建造物にも使われています。

それに、耐震・耐熱にも優れているという点からも、機能的で一般住宅に使われやすいあたりも否めません。

しかし、前記した様に、コンクリートは雨にめっぽう弱い材質。

雨ざらしにされることにより、砂や砂利を結合してい るセメント成分が劣化して流出します。

それによって強度が著しく下がってしまうのです。

さらに、コンクリートの中に鉄の骨組みが施してある場合は、雨染みによって錆びてしまい、自ずともろくなるものです。

木造建築の躯体がシロアリに喰われることによってズレるように、コンクリートでもまた同様の結果になり得るということです。

 

一般的に、コンクリ造りの住宅は機能的でオシャレだと認知されていますが、定期的なメンテナンスを怠ってしまうことにより、見栄えが悪くなるだけでなく、折角の高価な建物も価値が下がってしまうこともあります。

コンクリだからシロアリの心配はないと放置するのではなく、きちんと定期的にチェックしましょう。

状況が確認できれば、コンクリート部に防水塗装を施すなどの対処ができるはずです。

空き家王子.COM 代表 早水 大輔