20170508

「かつて購入した中古物件の老朽化に見かねて建て替えを検討したところ、お宅は市街化調整区域内に建てられているため、自治体の許可がないと建て替えることはできないと言われました。それってどういうことなのでしょうか?」

これは、ある方がインターネットの Q&A サイトに投稿した質問です。

自分で購入した土地建物なのに、何故建て替えに自治体の許可を要するのか?

それは、質問内にある「市街化調整区域内に建てられている」という点に問題があるのです。

市街化調整区域とは、都市計画法 に基づき指定される、都市計画区域における区域区分のひとつを指します。

この区域では、原則として 開発行為が行われることはなく、さらに都市施設の整備も原則として行われない。つまり、新たに建築物を建てたりすることを極力抑える地域として定められているのです。従ってそのような地域に建つ住宅は古くなったとしても建て替えに規制がかかってしまうゆえに、売りたくても売れず、最終的には空き家と化す傾向があるようです。

 

昨今、地域によっては空き家の増加や過疎化対策として、市街化調整区域内に新制度を設けて規制を緩和しているところも増えている様ですが、まだ範囲は狭く一般化されているとは言い難い状況です。

中古物件を購入する際はもちろん、ご自身がお持ちの物件を売却する場合も、そこが市街化調整区域に指定されているかどうかを確認し、しかるべき手続きをする場合は、特殊な地域の売買に強い不動産業者を探し、依頼してみるのが得策です。

空き家王子.COM 代表 早水 大輔