空き家に必須のシロアリ対策
前回の雨漏りに引き続き、今回は空き家を蝕むシロアリが発生する原因と、駆除する方法について紹介していきます。
シロアリの好物は言わずもがな、「湿った木材」です。つまり、十分な換気をしていない木造の空き家は格好のターゲットとなります。
建物の基礎部分や柱が食われてしまうことで、当然ながら耐震・耐久力は損ない、最悪倒壊の恐れを孕んでしまいます。
そうなると周り近所に多大な迷惑をかけてしまうだけでなく、訴訟問題にまで発生してしまうケースも考えられます。
しかし、誤解してはいけないのは、基本的にシロアリは発生源から増殖して、近隣の建物に伝染するようなことは考えにくい点です。
つまり、「お宅で発生したシロアリが、私の建物に伝染した」という苦情をもらったとしても、往々にしてそれは事実ではありません。
とはいえ、放置しておくのはとてもリスキーなので、もしシロアリが発生している事実を見つけたら、必ず根絶させなければなりません。
まずやらなければならないのは、シロアリがいるかどうかの確認です。以下に挙げた6項目に該当する点がひとつでもあれば、対処した方が良いでしょう。
・4月~6月ころ、建物の中で羽アリが一斉に飛びだしてきた
・風呂場・浴槽の中に羽アリの羽根が落ちている
・柱の木材をたたくと、空洞音がする
・近所でシロアリ駆除をしていた
・門柱や垣根の下部が腐っている
・棟や軒が波うったり傾いたりしている
もし既にシロアリが建物を侵食していたとしたら、正直なところ、素人が対処して根絶させるのは中々難しいと思います。
空き家管理業者や専門業者に依頼して駆除してもらうのが得策です。
発生してからでは遅いかもしれませんが、シロアリはしっかり予防しておくのが最も重要で、とにかく建物全体の風通しをよくしておくことです。木造住宅が湿気を含まないよう、足繁く空き家へ通い、定期的に換気するのが最も有効な予防法と言えるでしょう。
空き家王子.COM 代表 早水 大輔