DSC_0702

前回に引き続き、国土交通省の「平成26年度 空き家実態調査」から、今回は実際に空き家を所有している人の、空き家の「管理面の心配事」という興味深いアンケートを紹介します。

63図

出典:国土交通省『平成26年空家実態調査』「管理の心配事」

 

管理の面の心配ごとは多い順に「住宅の腐朽・破損の進行」51.5%、「樹木・雑草の繁茂」39.2%、「不審者の侵入や放火」が 34.2%、以下「地震、豪雪などによる損壊・倒壊」「害虫の発生や野良猫などの集中」「地域の景観への悪影響」「ゴミの不法投棄」などが挙げられています。

「住宅の腐朽・破損の進行」については、自分の力だけでは対処できないことに関しては建設業者などに修繕を頼まなくてはならず、お金もかかることを考えると、一番心配されているのも頷けます。「樹木・雑草の繁茂」「不審者の侵入や放火」については、ほぼ毎日見に行くことができる人以外は心配する割合が高くなっています。

一方で「心配事はない」という意見もあります。これはほぼ毎日空き家を見に行くことができている人に多く、管理の頻度が高い人ほどその割合は大きくなっています。同調査によれば空き家の所有者は、自宅等から空き家までの距離が「車・電車などで 1 時間以内」の人が29.0%と最も多く、「ほとんどかからない」の 21.4%、「徒歩圏内」の 16.6%と合わせて、1 時間以内の人が 67.0%と全体の約 2/3 を占めていることから、心配事がない人の割合が大きくなっているのだと思われます。

やはり管理にかんする心配事を少なくするのには、こまめな管理がかかせないようです。

空き家王子.COM 代表 早水 大輔